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きっとうまくいく8
日時: 2021/12/30 13:08
名前: ギーガ
参照: http://www.mryt.com/forum/main/read.cgi?no=30547

2021年12月30日。
「7」から、こちらに移ります。

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考察。 ( No.40 )
日時: 2022/02/15 12:31
名前: ギーガ
参照: https://hlj.co.jp/product/brncbf72011/

じつはメンバーがずっと悩んでいた、私たちには耳なじみの『イエローマジックオーケストラ』のB面。

前述のように1978年7月23日『北京にブラームスが流れた日』を
スタジオでメンバーが一緒に視聴したことで方向性が決まって、

教授は1週間後の、7月30日あたりで「東風」を作曲してきました。


曲名は、教授が好きなゴダール監督の映画のタイトル『東風』と
YMOが当時よく食事をしていた深夜までやっていた中華レストランの名前『東風』からとった

・・ということはWikiに書いてありますので、違うことを付け加えます(笑)

それは、中国最初の弾道ミサイルの名前です。東風1号とか、東風2号とか。
そのことも教授の頭にはあったと。
教授は幼少期よりミリタリー好きでしたからね。

いま、アルファレコードがオフィシャルに当時作制作されたYMO「東風」のミュージック・ビデオをYOU TUBEで公開されていますが
その1:25〜 で、ミサイルに表示されている中国の簡体字で同じ「東風」の文字が出てきますので、ご確認ください。
ミリメシ。 ( No.41 )
日時: 2022/02/16 10:21
名前: ギーガ
参照: https://dailynewsagency.com/2016/01/26/1955-rci-food-ration-oldest-qms/

ミリメシとは、ミリタリー(軍隊)のご飯(メシ)の略語、
軍隊や自衛隊で支給される携帯保存食や料理のことです。

教授のセカンドアルバム『B-2UNIT』というタイトルは
アメリカ軍のミリメシの缶詰の名前からとられています。
ちょうど「B」がアルファベットの2番目で、セカンドアルバムで「2」も入っていたからと、字面のこともあったからかもしれません。

「B-UNIT」とは、BISSCUITS-UNIT(ビスケット・ユニット)の略。
ビスケット+甘味食が一缶に納められて、ひとつのユニットを構成しています。

ユニットは甘味食の違いにより、全部で「B-1UNIT」「B-2UNIT」「B-3UNIT」の3種あります。
ロケット工場。 ( No.42 )
日時: 2022/02/17 13:28
名前: ギーガ

オリジナルは、シーナ&ロケットのアルバム『真空パック』(1979年10月25日リリース)のB面最後。

教授が作った、不穏な空気に包まれ、緊張感・緊迫感あふれるこの曲はまるで記録映画に付けられた音楽のようですし、
「ロケット・ファクトリー」というよりも「ミサイル・ファクトリー」って感じで。

「爆弾を運ぶロケットがミサイル」ですしね。
ただ、シナロケへの提供曲ですから「ロケット」で当然なんですけど(笑)


そう考えると話戻って。

「東風」「ロケット・ファクトリー」『B-2UNIT』、シングル「ウォーヘッド(=弾道のこと)」「フロントライン(=戦場の最前線のこと)」と並べていって、
逆に、「東風」だけゴダール映画&中華レストラン由来、というのはかえって変ですよね(笑)
映画『スージー・ウォンの世界』トレーラー。 ( No.43 )
日時: 2022/02/18 10:24
名前: ギーガ
参照: https://www.youtube.com/watch?v=K3J6VtXOby8

1978年8月8日、「中国女」レコーディング開始。 ※『軟派パパ(78.8.8)、中国女』

教授が「東風」を作ってきたので、自分は「中国女」というタイトルの曲にしよう。
「東風」や細野さんの「シムーン」が複雑な和声だったので、自分の曲は単純なコードの繰り返しで、無機的に聴こえる曲を作ろう。
フランス語を入れよう、ヨーロッパのポップスの感じにしよう・・

こういう風にユキヒロさんは曲想を得、つめていったわけですが
教授が「なめんなよ」の人であり、ユキヒロさんは「そっちがその気なら、こっちはこうだ」という発想をする人というのがよ〜くわかります。

よく「処女作にはすべてがある」といいますが、ホントにそうですね。ちなみに細野さんは「わかったら、好きにさせて」という人。



さて。タイトルはゴダール映画からですが、詞はまったく違います。

作詞にクレジットされている在日イギリス人のクリス・モスデルは本来、作詞家ではなくて、詩人。

もともとはユキヒロさんのお姉さまの知り合いで(英語の家庭教師だった)、
このころは詩が出来ると、とにかくユキヒロさんに渡していたそうです。

それで、クリス・モスデルは映画『スージー・ウォンの世界』
(1960年製作公開。物語の舞台である香港は当時イギリス領。97年に中国に返還)からイメージをとった
「スージー・ウォングと上海ドールズのために」という長い詩を書いてました。



ユキヒロさんは 「中国女」⇔スージー・ウォン と見立てて、
この長い詩から曲にあうところをピックアップして、はめていったのでした。

どおりで、ゴダール映画中国女を観て、詞に出てくるフレーズを一生懸命探しても出てこなかった訳です(笑)

※1840年アヘン戦争 清VS英 →1842年南京条約で香港割譲 →1997年香港返還
『人はヨレ(1840)ヨレ、アヘン中毒。世に(42)も奇妙な南京条約。苦難(97)、の香港、返還〜!』♪ラップのリズムで
ファースト日本盤のジャケットの考察。 ( No.44 )
日時: 2022/02/19 12:29
名前: ギーガ
参照: http://hiptankrecords.com/?pid=144904070

脇田 愛二郎(わきた あいじろう)さんは1942年生まれ。

20才のころ、ほぼ同じ年の川添象郎さんとニューヨークの同じアパートで暮らしていたという親しい仲。
(当時の日本人としては二人とも珍しい)
で、村井邦彦さんから細野さんに紹介されたといういきさつ。
アルファでは6、7点仕事を残されていて、たとえば細野さんの『はらいそ』のジャケットや、
このYMO1st『イエローマジックオーケストラ』日本盤のジャケットがそうです。

ほかの作品を見たいなと著書など拝見しましたが、
本来は彫刻家・造形作家。

グラフィックデザイナーではなかったんですね。

川添さんや村井さんから、あくまで息抜きの、余技としてアルファの仕事を受けられたと推察します。
『はらいそ』は横尾忠則調ですし、YMOファースト日本盤はアールデコ調ですから。

脇田さんはムサビのご出身なのですが、ユキヒロさんも同じムサビで後輩ということは伝わっていたようです。


以下、あくまでも私見ですが

当時YMOのメンバーは、所詮自分たちが作ったレコードは誰にでも受けるものではない、
わかる人だけにわかればいい、というスノッブな自己認識であり、
それゆえジャケットも意味深なものにしてもらったと。

ユキヒロさんが好きなアールデコ調(ラジオの形もアールデコ)に描かれたファーストのジャケットの意味するところは

ユキヒロさんの中国女の歌詞スージ―・ウォンのような“大人”の世界であり(それゆえ、小学生に受けたのはYMOにとって誤算、意外だった)、
裏面に女性、表面のシガレットケースが客の男性で
ホテルの一室で、娼婦=スージー・ウォンとの情事の後の煙草をくゆらせた、まったりとした時をあらわしている

と解釈しています。さて。

YMO40プロジェクトがらみでファンとしては
脇田さんご本人の口からこのジャケットの真意を今こそお伺いしたかったのですが
残念ながら2006年に他界されていました。
インド。 ( No.45 )
日時: 2022/02/20 11:27
名前: ギーガ

1978年7月23日TV番組『北京にブラームスが流れた日』YMO視聴
7月30日頃 「東風」、
8月8日 「中国女」ときて

8月15日、細野さんの「Indo」レコーディング開始(ここで「マッドピエロ」じゃないんですよね)。 ※『インド人、背後(8.15)』

おそらく、アルバム全体のことを考えるプロデューサーの細野さんからしたら
「シムーン」がアラビア、「東風」「中国女」が中国だったので
地理的に間を埋める発想で「インド」! とこのときはなったのでしょう。

反復されるメロディの印象が強いですが、トラックシートを見るとリズムボックスとモーグVCで、ほぼリズムトラックなんですよね。インド楽器タブラで3トラックとか。
のちの「ワイルド・アンビションズ」のイントロように複合リズムの面白さが狙いだったんじゃないでしょうか。
そして、ユキヒロさんのドラム(アブソリュート・エゴ・ダンスの間奏みたいに歪ませて)をかぶせたところで作業は進まず、いつしかお蔵入りへ。トラックシートにPending=保留と書かれています。

そして。

トラックシートに書き込まれているように
1982年3月1日、久しぶりのソロ『フィルハーモニー』はまずはこの曲から作業をスタート。
収録を目的として再挑戦。LDKスタジオにてTR-808音が足されるも、またもお蔵入りとなりました。

『フィルハーモニー』に最初から「Indo」や「夢見る約束」が入ってたら、どんな感じだったのでしょうね。

そのTR-808が足された、貴重な2度目のお蔵入りテイクです!
ラタ・マンゲシュカルさん。 ( No.46 )
日時: 2022/02/21 12:49
名前: ギーガ
参照: https://www.youtube.com/watch?v=6yQOpVUJGDE

インドの偉大なプレイバック・シンガー、ラタ・マンゲシュカルさんが
先月、新型コロナウイルスに感染、
入院されていましたが、2/6ご逝去されました。92歳でした。
葬儀は国葬として執り行われました。

インドの20言語を歌い分け、2020年まで現役だったそうです!

ご冥福をお祈りいたします。
Re: きっとうまくいく8 ( No.47 )
日時: 2022/02/22 11:54
名前: 名無し

砂漠状態の掲示板に何年も独り言を書いてるギーガ。なんだかかわいそうだね。
Tomorrow Never Knows。 ( No.48 )
日時: 2022/02/23 12:38
名前: ギーガ

あらためて、これまでこんな地下のカルデサックにある、
スピーク・イージーな当スレッドをご静読いただいている約11名の皆様へ(笑)。
有難うございます。感謝を申し上げます。
Until now, to the people around the world who have been reading this speakeasy thread in the caldesac.
I would like to express my gratitude to you once again, thank you.

(BGM: At Speak Easy Club 『Poisson D'Avril』)



1988年リリース、ユキヒロさんの『EGO(イーゴ)』冒頭、ザ・ビートルズ(レノン&マッカートニー曲)のカバーです。
この曲も「インド」と同じ、(ほぼ)ワンコード曲。

ちなみに『What, Me Worry?』収録の「It's All Too Much」(ジョージ・ハリソン作詞作曲)も、(ほぼ)ワンコード曲でした。

※音楽的な詳細は
「Tomorrow Never Knows ワンコード」「It's All Too Much ワンコード」で検索してみてください。
ライオット・イン・ラゴス。 ( No.49 )
日時: 2022/02/24 12:38
名前: ギーガ

細野さんが「奇跡的な出来」と評したのは、
自身が、同じワンコード曲「Indo」をトライした経験からと、
この曲が知的な構造並びに音響とを併せ持っていたからではないかと推測します。
細野さんは音響の人、ですから。

※私の持っているピアノ用の譜面では「Amとノンコード」となっています。

オリジナルは1980年9月21日リリース、教授の2枚目のソロアルバム『B-2UNIT』収録。

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