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2005年12月22日更新

SKETCH SHOW+雲龍 at Hiroshi Sugimoto : End of Time

Sketch Show
Audio Sponge
LOOPHOLE

高橋幸宏
Blue Moon Blue
Human Audio Sponge
HAS

Date
2005年12月20日(火) at 森美術館

SKETCH SHOWが雲龍さんと今年最後となる一夜限りのスペシャルライブを行った。 今回のライブにおいて内容の予想ができにくかったのだが、もいくつかキーがあった。 一つは、舞台が特設の能舞台ということで、二つ目は雲龍さんとSKETCH SHOWの初の共演でという点だ。

今回、共演するのが雲龍さんということで、幸宏さんのファンには馴染みのない方だが、雲龍さんは笛奏者で、過去に何度も細野さんと共演している。 最近も10月15〜16日に行われた伊勢 猿田彦神社の『おひらきまつり』でも環太平洋モンゴロイド・ユニットで共演した。

そのライブ会場はで、当然、SKETCH SHOWでのライブではあまり考えられないステージだが、環太平洋モンゴロイド・ユニットでは通常は神社仏閣などで行われる。

翌月の11月20日、雲龍さんはCDブック「遮那水のながれ光の如く」をリリースされたばかりで、その完成記念パーティーにも細野さんは出席されていたそうだ。 このアルバムは細野さんが音響デザインとミックスで参加したということで、その直後に細野さんのラジオ番組「デイジーホリデー」にが雲龍さんがゲスト出演されている。

最後のキーに幸宏さんが7年振りのソロアルバムを制作中ということ。 今年の8月26日にやはり一夜限りのライブをapple store ginzaで行った、これはTEI TOWAさんと小山田圭吾さんを迎えてのライブだった。そのライブの際に、幸宏さんは久しぶりのソロアルバムの制作を始めるとの発言があった。今回はその後の初のライブとなる。

過去のライブでは度々、リリース前の新曲を演奏したり、幸宏さんが甥っ子の伊藤荘一郎さんのブランド「soe」のために書き下ろした曲 「KOKURITSU」 なども演奏したりしているからだ。

色々と考えているうちに当日となった。 会場は森美術館で、現在「杉本博司:時間の終わり」展が行われているのだが、その会場内の特設能舞台。(なんと地上53階!)

入場後、17時で閉館した会場内を案内され、杉本博司さんの作品を横目に見ながらどんどん奥へ向かうと、L字になった会場があった。入口からするとLを逆さにしたような形で、棒の長い方に花道があり、中央に向かう途中に雲龍さんの座るところと思われる椅子があった。L字の門の部分には斜めに幸宏さんと細野さんの機材が置かれている。 L字の門の内側は壁なので、二ブロックに別れて席が設置されていた。

SKETCH SHOWのバンマスと言われている権藤さんは今回出演しないようで、会場の端にあるスタッフ用の席に居られた。権藤さんが出演しないSKETCH SHOWのライブは初めてかもしれない。

21時を少し回った頃に、日本語と英語でアナウンスが流れた。演奏は1時間程とのこと。

21時8分頃に客電が落ちて花道を細野さん、幸宏さん、雲龍さんが歩いてきた。 幸宏さんは白シャツに黒のスーツと黒い帽子、細野さんは黒いスーツに黒シャツ。雲龍さんは奉納の際に着るような衣装で登場。

私は環太平洋モンゴロイド・ユニットの演奏を聴いたことがなかったので、なんとも詳細は判らないし、全曲インストだったのだが、笛の生音をフィチャーし、幸宏さんと細野さんが鈴や太鼓などを叩いた曲や、これまでのライブでも使用していたエレクトリック・パーカッションを使用して水滴が落ちるような音を使ったもの。そして過去に演奏したレパートリーの中ではHUMAN AUDIO SPONGE名義でコンピュレーションアルバム 「audio sponge 1」 に収録された「quarter dream」も演奏された。 前後の曲に一番マッチする曲と言える。

また、他にはボーカルが入って、色々と手が加われば、幸宏さんの新曲として新作に収録されてもおかしくない曲もあった。

会場はボーズが協賛ということで、この空間を使った音響の演出もされていたことを付け加えておく。

正確な曲数がわからないのだが、6、7曲くらいはあったかもしれない。 合計45分程のライブだった。終演後は観客がアンコールを求めていたが、アンコールの演奏は無かった。また、MCも一切無かった。

時間的には短かったものの、今後のSKETCH SHOWや幸宏さんの動向を示唆するライブだったのかもしれない。

SKETCH SHOWの2枚目のアルバム「LOOPHOLE」がリリースされてから早くも丸二年。リミックス版 「SKETCHES & NOTATIONS-SKETCH SHOW REMIXES-」 がリリースされてからも既に一年が経過しているが、その前後もライブは何度かあり、今後も色々な形でライブは行われると思われる。 そして、最近、SKETCH SHOWのレコーディングはされていないようだが、細野さんが手がけた 「メゾン・ド・ヒミコ」 のサウンドトラックがリリースされたり、幸宏さんの新作が来年には発売されるようだ。

SKETCH SHOWのツアーは2002年12月の「Wild Sketch Show」以来ないので、幸宏さんのツアーも期待しつつ、来年2月発売予定のHUMAN AUDIO SPONGEのライブDVDもあるので、しばしの我慢!